2009年11月11日(水)@心斎橋BIGCAT
- 髭(HiGE)
- スチャダラパー
- フラワーカンパニーズ
江崎グリコ、FM802、ぴあ関西版が、ネクストブレイク前夜のアーティストをいち早くお届けするライブイベント『GSGP PROJECT』。 7月には未完成VS新世界、People In The Box、SPANK PAGEと、ロックシーン期待の新星にして、音楽への熱い思いを様々な温度と表現方法でオーディエンスに放射する3組が集結してくれたが(前回レポ参照!)、11月11日は“ポッキー&プリッツの日”ということで、記念すべき年に一度のスペシャル版! 髭(HiGE)、スチャダラパー、フラワーカンパニースと、サウンドのベクトルは違えどライブ巧者が揃った盛大な宴、いざ開演です!
さすが年に一度のスペシャル版!?この日はGSGP初の試みとなる会場サイドのスクリーンを利用し、アニメキャラクター化されたFM802 DJ:早川女史がイベントの趣旨説明。 続いて、出演者3組の楽屋を訪れる潜入映像では、スチャダラ、フラカンといったアラフォー2組がナチュラルにくつろぎ、髭(HiGE)は楽屋の一番端に全員固まって座っているという(笑)演出で、スタート前から場内をいきなり沸かせる。ライブへの期待が高まっていく中、遂にトップバッターの発表が!「髭(HiGE)!」とアナウンスされるや否や、大きな歓声と共に観客が前へ前へと押し寄せる。本日の出演者の中では一番の若手とはいえ、彼らがロックシーンで不動の立ち居地を築いていることが分かる。年に一度の祭が始まった! 冒頭から『D.I.Y.H.i.G.E.』、『ハリキリ坊やのブリティッシュ・ジョーク』と猛スピードで駆け抜ける曲2連発!須藤(vo&g)の色気すら感じてしまう「イエーイ!」、「ウォー!」というシャウトにも、客席は大いに盛り上がる。MCを挟み披露された『溺れる猿が藁をもつかむ』では、うなりを上げるギターとツインドラムが刻むパワフルなビートに観客は狂喜乱舞。飛び道具的に佐藤(per&ds)が拡声器で、そんな観客をさらに煽る煽る!新曲のダンスナンバー『テキーラ(仮)』で、須藤がギターを置き、ハンドマイクで気持ち良さそうに踊りまくる姿も痛快だ。一転して、『ダーティーな世界』ではサイケデリックなギターが鳴り響き、興奮しきった体を沈静化させてくれる気持ちの良い揺れに身を委ねる会場。
ラストの『白い薔薇が白い薔薇であるように』では、須藤は何度もリズムを確かめながら、観客にハンドクラップを促し、一体化を図る。この日、何よりも感じたのはフロントマン・須藤の変化だった。どこか捉えどころがなく飄々としたイメージがあった彼。演奏を止めて、エコーが効いたマイクで訴えかける。「音が止まっても、みんなの鼓動がポリリズムのように鳴り響いてますよ〜!僕らは僕ららしく!!」。 演奏が始まるや、「僕らの音楽が帰ってきたよ!」と嬉しそうに歌い出す様子や、ひとつひとつのMCを心底楽しそうに話す須藤の姿に、今まで以上に観客との距離が近く感じられたこの日のライブ。観客を巻き込み、共にハッピーな空気感を築き上げようとするスピリッツは、まさにGSGPの志を体現しているようにも思えた光景だった。貫禄すら感じさせた頼もしき若手は、アラフォー2組へと見事なバトンタッチ!
ロックンロールで温まった空気を、引き継ぎ温めてくれたのがスチャダラパー!90年代に青春時代を過ごした人間にとっては象徴的なアイコンであり、日本語ヒップホップのパイオニアである彼ら。ヒップホップではおなじみの大ネタ『ザ・メキシカン』が会場に流れると、決めポーズでBOSEとANI、そしてSHINCOが登場!BOSEとANIの2MCから放たれるリリックが、気持ちよく体に染み込んでくる。1曲目の『EXTRA エクストラ』で“なかなか にぎやか まだまだ これから♪”とラップされる通り、パーティは始まったばかりながら、早くも胸のドキドキが止まらない。2曲目『BD発言』では盟友のロボ宙も現われ3MCに。リリックのフック部分が書かれたスケッチブックを、丁寧に1枚づつめくっていくロボ宙。20年選手の魅せ方は優しく、自分たちの世界への引き込み方が上手い。 本人たち曰く“アラフォー(笑)”なスチャ面々は、揃ってサイドステップを踏んだり、電車をテーマにした『Station to Station』では、SLの車輪のように腕を回したりと、いちいちキュート(笑)。MCでもBOSEが強引な地デジ化への意見を述べれば、ANIは飼い犬の名前がグリコであるという奇跡(笑)と、アーモンドポッキーへの思い出を語るなど自由気まま(笑)。
そんな地デジ化にも触れた『Antenna of the Empire』など、時代を鋭くもユーモアを交えて斬ったナンバーが多いのが、スチャの世界にハマッてしまう由縁か。そして、木村カエラとコラボした『Hey! Hey! Alright』ではポップな一面をまざまざと見せつけ、カエラパートでは、4人全員がカエラのお面をつけるというお茶目な一幕も(笑)。全体的に’00年代後期の曲が多い中、90年代に青春時代を過ごした人間にとっては懐かしくてたまらない、某子供番組テーマソングでもお馴染みだった御機嫌ナンバー『GET UP AND DANCE』も披露。いろいろな感情を全部ひっくるめてパーティにしていこうという、変わらぬスチャの姿勢に共鳴した会場中は大合唱! 日本語ヒップホップのパイオニアが、ヒップホップの楽しさをロック好きの観客にもしっかりと伝えて虜にした至福の時間。音楽にジャンルの壁なんてないことを証明してくれたさすがのステージだった。そして、続く大トリは、同じく20年選手のフラワーカンパニーズが満を持して登場へ!
アラフォー・スチャの底力に完全に打ちのめされた中、鶏の鳴き声というSEを背に(笑)、これまたアラフォーなフラワーカンパニーズが登場。昨年、約8年ぶりのメジャー復帰を遂げた彼ら。結成20周年の今年は、5年前に発表された名曲『深夜高速』が、まさかのFM802の9月度ヘビーローテンションに選ばれるという快挙を成し遂げた! 小さな巨人・鈴木圭介(vo)は本日も絶好調で、1曲目は初期の名曲『冬のにおい』。軽快なロックンロールのリズムに乗せて、舞台狭しとクルクルと動き回る。MCでは「知ってる?今日、ポッキーの日なんだよ!楽屋に山盛りにあったんだけど、今はもうないよ(笑)。グリコ大好き!CMの話いつでも待ってます!!」とグリコへのアピールも忘れないシッカリ者の圭介さん(笑)。 前述の『深夜高速』では、日々をあがき、もがき生き続けるアラフォーの悲哀がリアルに歌われ、会場中がグッと引き込まれる。メジャーのレコード会社からも事務所からも離れ、バンドの運営をすべて自分たちで行ない、年間約100本のライブを機材車で全国各地を移動しこなしてきた彼ら。そんな彼らの生命力の爆発を、いつ聴いてもこの曲は感じさせてくれる。そんなしんみりとした空気から一転、“ヨッサホイ ヨッサホイ ヨッサホイのホイ♪”と、日本人なら誰もが心と身体が踊ってしまうフレーズが頭を離れない『真冬の盆踊り』で、場内はライブハウスからいきなり盆踊り会場へと変貌(笑)。『深夜高速』でガッツリ落として、再度ここまで盛り上げるところがニクい!バンドのグルーヴもグイグイと加速し、最後は「グリコ大好き〜!」と大絶叫で終演…のはずが、鳴り止まない拍手に4人は再度登場。
アンコールは自らを東京タワーに照らし合わせ、豪快に生きようと力強く歌いかける『東京タワー』。語りの部分が何とも言えない感情を呼び起こす…何もなくたって生きるしかない、そんなメッセージが胸に突き刺さる。『深夜高速』とはまた違う浄化作用があるこの曲、見えない明日、未来を追い求める彼らの魂の歌は、ただひたすら聴き入るしかなく、自然と目頭が熱くなる。日本語ロックの底力をまさに“体感”させる彼らは、やはり百戦錬磨のライブキングだ。歌の持つ圧倒的な説得力と表現力は、今年のGSGPを締め括るに相応しいドラマを生み出し、エンディングを迎えた。

ライブが終わっても茫然自失で立ち尽くすしかない中、登場したFM802DJの早川女史。彼女も素直に「凄すぎて、言葉がありません…」と、その感動をかみ締める。その凄みをしっかりと会場の全員で共感し合い、恒例のグリコのお菓子・豪華詰め合わせのプレゼント抽選会へ!素晴らしいライブ3連発の後、心身ともにクールダウンできる、まさしくパーティ企画が最後に用意されているのも、このイベントのいいところ。年に一度の『GSGP PROJECT SPECIAL!』は、幸せな感動に包まれた素敵な一夜となりました。
そんな新しい音楽との出会いを提供する『GSGP PROJECT』、’09年のライブはこれにてすべて終了。そして次回の開催が早くも決定しています。次回は年明けの3/19(金)、梅田Shangri-La 。アーティストは決まり次第、当HPで発表するので首を長〜くして待っててくださいね。来年も、『GSGP PROJECT』は関西の音楽シーンをとことん盛り上げますよ〜!よいお年を!!


























